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「ねこシス」感想 [ラノベ感想 ねこシス]

「ねこシス」の感想です。
ネタバレ部分は隠しています。

ねこシス (電撃文庫) ねこシス
著:伏見つかさ
画:かんざきひろ
出版:アスキー・メディアワークス
ブランド:電撃文庫


「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の伏見つかさ先生とかんざきひろ先生が送る、ほのぼのまったりコメディです。
お話としては、この本で完結していますので、気軽に手にとって楽しめます。

メインの登場人物は、猫又姉妹のちょっぴり怖くて威厳たっぷりの長女、白髪和装の白猫・東雲かぐら、一見クールでちょっと意地悪な次女、黒髪セーラー服の黒猫・千夜子、三女の天然オチコボレのトラ猫・美緒、泣き虫だけど、元気いっぱいの四女、ツインテールの三毛猫・鈴と、鈴の友人である金髪碧眼の美少女・西園ひかりの5名。そして黒猫のクロ。
三女・美緒が人化の術を習得しましたが、人として暮らしていくかを1週間という期限の中で見極めるという形でお話は進みます。

三女・美緒は何度も人化の術を習得しようと儀式に挑むも、なかなか習得出来ませんでした。
妹の鈴に先を越されるも、くじけず頑張り五回目の挑戦で無事習得出来ました。
人嫌いのかぐらは渋い顔ですが、強引に反対することもなく、1週間という期限の中で人として暮らしていくか美緒に決めさせるようにします。

先に人化の術を身に付けていた、千夜子や鈴の手をかりながら、ひとつひとつ人としての暮らし方を美緒は身につけていきます。
猫の習性がどうしても表に出てしまい、ドタバタすることもありますが、主に鈴の手助けもあり、ひかりと友達になるなど徐々に学校など人の世に馴染んでいきます。

逆に人としての生活が長くなってきたが故に、人としての考え方や暮らしが染み付いてきた千夜子や鈴、特に千夜子の態度に戸惑うこともありました。
千夜子とクロの関係について、特にその戸惑いが出ていたと思います。

元々人としての生活に憧れており、そのまま人として暮らすことに大きく心が傾いた頃、一つの事件が起ります。
詳しくはネタバレに譲りますが、人と猫(というかペット全般)の関わり方を考えさせられる事件を経て、美緒が最後にとった選択は…。

基本的にほのぼのした雰囲気、ほっこりした暖かさを感じることが出来る作品です。
おれいものプロトタイプ的な位置づけと、作者である伏見つかささんもあとがきで述べていますが、特に意識しないで、お互い独立した作品として楽しめます。
続きが読めないのは少し寂しいですが、猫又姉妹の今後がきっと幸せであることが伝わってきて、読了後は暖かい気持ちになりました。


では、ネタバレ感想です。

たった7日という短い間で、美緒は色々な経験を積みました。

千夜子とクロはお互いのことを好きな訳だから、つれない態度をとる千夜子は間違っている!と強引に仲を取り持とうとする美緒。
しかし、素直じゃない上、人と猫という種族の違いもあると拒絶する千夜子。
最終的に、少しだけ態度を軟化させた千夜子が、口では悪くいいながらもクロと一緒にいる機会が増えました。

千夜子の素直じゃないところや、オタク趣味前回なところなど、確かにおれいもの黒猫のルーツといえなくもないと思います。
伏見さんも、キャラクターの継承といった「スターシステム的なおもしろさ」を狙っていたとおっしゃっています。

最後の事件では、猫を物のように扱う少女が登場します。

きっかけは、川に流されて鳴いていた猫を見つけたことでした。
美緒と鈴、そしてひかりは苦労してその猫を救出しますが、美緒と鈴がその猫から聞き込みをしたところ、同じ様な目にあっている猫が他にも沢山いるということ。
かわいそうに、その猫はすっかり人間に対して恐怖を抱いてしまっていました。

美緒と鈴は、他の猫たちを助けるために千夜子の助力を仰ぎますが、すげなく拒否されてしまい、仕方なく二人で問題の家に乗り込みます。
猫の姿で乗り込んだまではいいのですが、警報装置にひっかかりあえなく捕まってしまいました。
猫の姿をしていたのが幸い(?)して、その問題の少女の前に連れていってもらえましたが、首輪に鎖でつながれ逃げることも叶わなくなってしまいます。

絶体絶命のピンチに、別ルートで事件を調査していたひかりが現れ、少女を諭しますが、ここでまた別の問題が。
猫の姿に化けていられる時間がオーバーしてしまい、まず美緒が人間の姿に戻ってしまいます。
そして、その姿を見て同様した鈴も、親友であるひかりの目の前で人間の姿に。
大パニックに陥る現場で、逆上した少女から取り押さえられそうになりますが、そこに正体を隠したつもりの千夜子が助けに現れます。

人とは比べものにならない身体能力を有する千夜子ですので、無事(?)全員を助けてその場を去ります。

残された美緒・鈴・ひかりですが、ここで衝撃の告白が行われます。
ひかりは以前から、鈴が猫又であることを気が付いていたということ。
仲良くなってすぐに、偶然変身するところを見かけてしまったのですが、必要なら自分から言ってくるだろうとあえて知らない振りをしていたそうです。
所々で、おそらく正体を知っているんだろうなぁと思わせる記述もありましたので、これは予想通りでしたね。
ひかりは凄い子です。

人間の汚い一面を見せ付けられ、人として暮らしていくことに疑問を持ち始めた美緒ですが、このひかりという娘の存在が、最終的な決断に大きな一石を投じました。

「明日も明後日も……みんなと一緒に、人間やっていたいなぁ……」

これからも美緒達は、人の嫌なところ、汚いところでいっぱい苦労し、たくさん傷つくでしょう。
しかし、同じくらい、ひかりのような素晴らしい人と出会い、嬉しいこと、楽しい思いもいっぱい出来ると思います。
そうであってほしいと、心から願います。
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